2012/05/25

Small articles : No.004


提げ 『 笑フ咬合面 』
素材 : 鹿歯、鹿角、水牛角

さて、息抜きと言う名の現実逃避より生み出された

もう一体の鬼っ子
そいつは ・・・

ハイこちら
一見何の変哲もない蝦夷鹿の臼歯
( このフォルム、ヒトの下顎 6番 にそっくりだなぁ )

ところがこの臼歯 ・・・
笑ってます
『 ひゃっ ひゃっ ひゃっ ひゃっ ひゃっ 』

もちろんこの禍々しいテイストには
『 死水 』 の銘を!

サイズはこのくらい?
小根付と言うには小さ過ぎでしょうか
( 紐を編み込んでしまったので今回 六面図は無し無しです )

こいつも さっくり禍々しく完成 !!!


しかし息抜きで始めたこの二本
エナメル質が硬いのなんのってもう
ダイヤモンドバー フル動員 & 刀 研ぎ研ぎ の連続でしたが
とっても楽しく彫れました!

完全リフレッシュ出来たのでー

根付にシフトしますです!



そうそう、二本とも きっちりと煮沸消毒しております
( 一応、念のため書いときますー ・・・ )



緒締 其ノ伍


『 蝕 - mushiba - 』
素材 : 鹿歯、鹿角、黒檀

本道の根付製作で張った気を緩めるため
ちょっと小物で息抜きをと思いまして

『鹿の鹿』でモデルになった蝦夷鹿の頭蓋から臼歯を摘出
気の向くままに弄り倒しました


ハイこちらです
その名も『蝕』
「しょく」ではなく「むしば」と呼んで下さいませ

六面図
虫歯かなぁ~なんて鏡見てこんなのだったら
気色悪いですよねっ!

サイズはこの位
まんま鹿の臼歯ですからっ !!!
あ!この角度
「なに?」って表情は可愛いかも ・・・

さっくりと禍々しく完成!
この形で紐が通ります

あともう一つ生まれた小根付は
明日UPと言う事で ・・・
お楽しみにー


2012/05/23

鹿の鹿

さて皆様、『 鯛の鯛 』 を御存知でしょうか
「硬骨魚の肩帯の骨の一部であり、肩甲骨と烏口骨が繋がった状態のもの」
( と、 wiki からの引用 )
こちら⇒ aquamuseum.net 様では図説入りで詳しく読めますね


で、その骨が鯛に似ていると、

鯛の体の中に鯛が居ると、
そう言う事なのですね。




そこで今回のコレ

『 鹿の鹿 』
鹿の歯を使って ※※※ を  ※※※※※※ と構想中に
何気に蝦夷鹿の頭骨を裏返してみたところ ・・・
何か見えて来ませんか
画像上の方 ・・・
鹿の・・・ 鹿 !?

以上

これ気付いた時すっごいテンション上がったんです・・・けど・・・
根付彫りますスイマセンでした(汗)






追記 -
「よくわからない」
「そんなん見えない」
「はぁ?」
と言う数多の御意見に涙しながら画像を追加
どうでしょうか


そっか~(涙)見えないかぁ~(涙)
俺の幻視かぁ~(滝涙)




2012/05/21

ありがたい


昨日より『根津の根付屋』様で
私作の装身具関係も お取り扱い頂く事となりました!
めでたい 実にめでたい

そもそも Stag Horn Ring 等の装身具類は
根付に使い辛い鹿角の幹部分を有効に活用しましょう
と言う考えで始めたシリーズであり
根付彫りの本道からは外れた作品達では御座いますが
この様に web shop 上に並べられるとは
誠にありがたい事で御座います

今後とも御贔屓に何卒宜しくお願い致します



2012/05/15

Ten thousand !!!

いやー
アクセスカウンター五桁行きましたねぇ
昨年の一月にスタートして一年四ヶ月と十四日・・・
時の流れは早いもの

時折
『 この世を去るまでにあと幾つ作品を作れるだろうか 』
なんて考える事がありまして

心残りが無い様に一つでも多く残してやろうと思い
手を動かす日々であります

明日も頑張ろう俺
今日はお休みなさいませ


最後の四桁カウンタを記念スクショ



2012/05/12

根付 其ノ拾漆


『一条戻橋ノ鬼
素材 : 鹿角、水牛角

『 平家物語 』 剣巻 より
切り落とされた腕の奪還に成功する鬼女の話
「 羅生門 ORIGIN 」 です
概要はここら辺にwiki


今回の材
鹿角の又のところを使います

彫りあがり
鹿角切削中、何時もよりケモノ臭が気になりました
個体差か? 使用した部位のせいかなぁ・・・

六面図
染め&象嵌完了
なのに(だから)脛毛処理してません

サイズはこの位?

「 コレハ我ガ手ナレバ取ルゾヨ !!! 」

『一条戻橋ノ鬼 』完成で御座います
( 今回写真少なくてスマソ )

次の根付は『磯撫』ですよ






2012/05/04

Small articles : No.003


『 Whale bone charm - Gloomy skull - 
Material : Whale bone ,  Stag horn  , Buffalo horn

先日 facebook で交流させて頂いている方から
鯨の骨を譲り受けまして・・・

初鯨骨 !!!
硬い ・ 重い ・ 粗い
と、carver に対して実に挑戦的な三要素を孕んでおります!

切削、染めのテストを兼ねてペンダントトップを彫ってみる事にしました

意匠はサクサク彫れる skull で
んー ・・・ 硬い
スチールバーが当たる音が違うもの
あと意外と繊維質というか目がはっきりとしてます

染め
夜叉と酢酸鉄で濃いめに

もう一段階 濃く・黒く・暗く 染め
鹿角と水牛角で拵えた左眼を嵌めて完成です



- 鯨骨について雑感 -

目が粗く、ディテールを彫り込むのは難しいかもしれません
細かい鬆が点在していて染めると目立ちます
が、しかし
大きさ以上のずっしりとした重みが堪らない !!!
「詰まってる感」がハンパないのです
野趣溢れる ごろり とした根付に似合いそうです





しかし SNS は不思議なツールですね
一寸前までは考えられない様な御縁の繋がりが出来たりして
そりゃあアラブにも春が来るでしょうよってもんです
 
鯨骨を御提供頂いた山口様に感謝しつつ
次は根付 『 礒撫 』 !!!