2016/11/18

根付 其ノ捌拾漆

『河翁』
素材 : 胡桃、鹿角、緑色石英、黒水牛角



胡桃は良い

何も彫らんでもカッコイイ

胡桃の殻のテクスチャは自然が作り出した芸術品や!

関西弁にならずとも
伝わると思う至水の胡桃愛♪

時に胡桃をジィィィィィィィィッと見つめていると
何かが見えて来たりするのですよ

で、今回見えてきたのが爺の河童・・・


齢五百を数え
老成し得た河童は仙人と成る

とかならないとか・・・

人はそれを河仙人と呼ぶ

とかよばないとか・・・

河仙人と成り得た河童
そう
それが 河翁 なのだ


なんて

死水初期の作
の眷属の長であるところの河仙人がこのお方
「河翁:カワオキナ」
なのでしたというお話

彫るよ♪





六面図
頭部の胡桃は柿渋で
ボディの鹿角はヤシャで染めてます





河翁様のお顔UPで♪





超二頭身っ!
右手でアゴヒゲ整えてますよ





背中の甲羅はね・・・
歳ぃ取ると甲羅が抜けてのぅ
縄で括って背負っとるんじゃ
※河翁様談





紐通しは「Nuts o' Lantern」と一緒

河童皿パーツに紐を通し
黒いポッチマークが後方に向くようにして
頭頂部の紐穴からINします
後頭部から紐を引き出し
パイルダーオンっ !!!

引き抜く時は後方の皿の縁を取っ掛かりにして
爪を引っ掛けクイッと





サイズはこんな感じ
中指の絆創膏はリューターでザックリやっちゃって・・・
手タレ失格ですっ(涙)





おまけショット色々

実は死水初期の作
と連作になっているので
銘は死水にしています





至水の胡桃LOVEが止まらない♪
根付「河翁」完成です

いや久々に胡桃弄って楽しかったー!

胡桃で彫りたいアレやコレ
まだまだイッパイあるもんで
至水は胡桃を彫り続けますよ!

さて次は
色々と今後が危ぶまれる象牙を使った
狛犬だよ!



2016/11/17

第3回 THE GOLDEN NETSUKE AWARDS



先週の水曜日
至水は函館空港で
朝一発目の東京行きAirDo機を待っておりました
(この天候で搭乗予定の便は欠航振り替えに・・・)


今回の旅メインの目的地は京都

壬生にある根付のミュージアム
で開催される
「第3回 THE GOLDEN NETSUKE AWARDS」
の授賞式に参加するための旅なのでした


江戸時代後期(文政3年)に建てられた
京都市 指定有形文化財である武家屋敷「旧神先家住宅」の家屋内に
清宗根付館が収蔵する4500点オーバーの根付コレクションの中から
現代根付を中心に常時約400点を展示している根付専門の美術館です

そして清宗根付館で毎年開催されている
「THE GOLDEN NETSUKE AWARDS」とは
清宗根付館で前年一年の間に展示された現代根付作品から
根付納品業者の推薦や作家の自薦でエントリーされた数十点に絞り
そのなかから二作品(根付師二名)が受賞するというものなのです


まさか

その賞を

至水の『編めども・・・』が頂けるとは・・・




根付の作り手側からしてみれば
清宗根付館とは一線級の腕利き根付師達が
研ぎ澄まされた技術を注ぎ製作された根付でしのぎを削る
正に真剣勝負死合の場です

そんなコロッセオに
のほほんと展示された至水の『編めども・・・』
何故受賞出来たのかなんて
もう正直理解出来ません(汗)

受賞式の前日
閉館後遅い時間にも拘らず入館させてもらい
小一時間展示作品を観る機会を頂けました

至水にとって初清宗根付館です

ショーケースの中鎮座まします
そりゃもうキレッキレのTHE現代根付の眩しさたるや・・・

なんで至水なんて悪趣味大魔王を受賞させてしまうんだ!

至水の枕営業の成果がコレか!!

いやもっと他に優れた作品があるだろう!!!

って怒号鳴り止まないのは重々承知

業界内の今の至水のレベルなんて・・・
そんな自分が一番わかってますからー(涙)

でも頂いてしまいましたので

もうコレは開き直りましてですね
益々精進して参りますよ至水は!!!



最後に

この様な機会を与えて下さいました清宗根付館館長木下様

「第3回 THE GOLDEN NETSUKE AWARDS」へ
至水の作品をエントリーし受賞に向け尽力してくださった
Gallery花影抄のスタッフの皆様

根付作家などと怪しい肩書きの仕事を
生暖かく受け入れてくれている(くれている?)親族達

そして

至水の現代根付としては邪道すぎる作品を
寛大な心でお気に入り頂き
応援してくださっている皆様へ

本当にありがとうございました

今後とも何卒宜しくお願い致します

とろふぃー♪