2015/10/26

根付 其ノ漆拾

『 蕩禍 - Maga of Melting -
素材 :胡桃、鹿角、真鍮、黒水牛角


10月も半ば過ぎれば最早秋を通り越し
外はさっぶいさっぶい初冬です
それでも数少ない陽の差す日を選んでは
太陽光を浴びるための朝散歩に出ていたところ
またもや災いの種「禍」に遭遇したのでした

「禍」についてはコチラの投稿を御参照くださいませ

基本的に過去採集してきた「禍」は
一つの種子に数多の念が入り混じった状態で生成されたもので
外皮には複数の開瞳や不可解な器官の形成が見られたのですが
今回の「禍」はなにやら雰囲気が違うのです・・・

一対の開瞳、鼻孔式器官、溶融口唇の生成部位は
シミュラクラ現象に因らずとも「顔」を認識し得る配置を獲得し

あれが幻聴で無いのであれば

まるで意思が在るかの如く
こちらに何かを訴えかけるかの如く
この「禍」は確かにか細く
・・・・・
呻いた

(という体で今回も絶好調です行きますよ)



またもいきなり六面図から



殻の奥に光る瞳が私を見つめるのです



良く良く観察してみると・・・
ところどころ溶融し始めている様で
紐穴 背面開口孔も蕩け
いつまでこの状態を保っていられるのか・・・・・


サイズは・・・胡桃なので



この個体は確かに何かを訴えかけようと・して・・い・・・た
(という体の)
根付「蕩禍」完成です

禍シリーズに新展開の神無月


つづく


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